リゾートバイトやスキー場での求人を見ると、「レンタル店」という求人を見かける事が多いと思います。
レンタル店と聞くと、スキーやスノボを貸出す仕事なんだろうとはイメージできると思いますが、スキー場にしかない仕事の為、
実際に働くとなると仕事内容は?自分に向いているのか?どんな人が働いているのか?
など不安に感じる人が多いと思います。
そのような方の為に、実際にレンタル店で働いた経験を元に仕事内容についてご紹介いたします。
スキー場レンタルのバイトの仕事内容について
スキー場のレンタルの仕事内容は、「スキー、スノーボード、ブーツ、ウエアなどの貸出、返却」が主な業務となります。
手ぶらで来る人、子供用のスキーだけを借りに来る人、初めてスキーを体験する人、最新の板を試乗する人、様々な目的を持ったお客さんが来られます。
ただ単に身長、足のサイズにあった道具を貸出すだけではなく、初心者の方であれば、ブーツの履き方や、ビンディングの使い方についても説明をしたり、利き足がどちらかを聞いて右向き左向きのスタンスの確認など、アドバイスをしてあげることも必要です。
初心者用のゲレンデについて聞かれたり、レストランの込み具合やリフトの乗り継ぎなどの質問を受けることもよくあります。
そのため、リフト係やレストランなどに比べると、お客さんと会話する機会も多く、スキー場についての簡単な情報も覚えておく必要があります。
レンタル道具の管理も仕事の一部
レンタル道具の管理については、返却されたブーツ、ウエアなどは消臭スプレーをかけ、乾燥機に入れ乾かします。
ボードやストックはそのままラックに入れるだけですし、道具の管理については特に専門的な知識もいりません。
スキー、スノボの板は定期的にワックスをかけます。
これは専用の機械に板の裏面をなぞらせてワックスをかけるのですが、男性やベテランのスタッフが担当することが多いです。
女性や、未経験者は道具の手入れについても簡単な作業にあたるので特に問題は無いと思います。
レンタルの仕事の1日の流れについて
レンタル店のオープンは土日は7時、平日は8時ぐらいから始まり、閉店は17時ぐらいが多いです。
オープン30分前に出勤し準備を始めます。お客さんの返却が遅い場合などは、閉店時間が多少ずれ込むことはありますが、レンタルに来るお客さんは初心者が多いので、リフトが止まるギリギリまで滑っている人は少ない為、残業する事は少ないです。
規模の大きなレンタルショップでは早番、遅番に分けて出勤時間をずらし開店準備、閉店準備に分けて対応する店もあります。
オープン前の準備としては、レジに釣銭をセットし、奥からラックを移動したり、乾燥していたウエアやブーツを並べたりする程度です。
受付、ウエア、ブーツ、ボードなど各エリアにスタッフが2、3人ずつ配置され、お客さんが来たらそれぞれ対応することになります。
担当エリアは1日ずつローテーションで回していき、各エリアの仕事を覚えていきます。
特にボードの貸出担当は、スキーであればブーツのサイズに合わせて金具の調整が毎回必要となるので、男性やベテランスタッフが担当する事が多いです。
休憩時間はある?きつかったりするのか?
休憩は11時、15時前後で、各15分ずつ、昼休憩が30分です。スタッフ2、3人ずつが休憩に入り回していきます。
1日の中で最も忙しいのは午前中です。
貸出す時にお客さんが集中するので、8時から10時半ぐらいまでがピークとなります。それ以降は逆に暇になり、返却が始まる2時から4時ぐらいが忙しくなります。
1日の中で忙しさにメリハリがあるため、ダラダラせず働きやすいと思います。
雪がたくさん降った時には除雪に駆り出されたり、イベントの手伝いで応援に行くこともありますが、ベテランスタッフが対応することが多いので、基本的には残業はないと考えて大丈夫です。
レンタルの仕事の楽なところ&大変さについて
レンタルの仕事は、1日の中でも忙しい時、暇な時のメリハリがありますが、休日、平日でも忙しさが大きく違います。
平日はお客さんの数が少なく、仕事は比較的楽です。
休日は、ツアーの大型バスが何台も来ますし、お客さん自体が多いので、かなり忙しいです。
平日の数倍程度差が出てくると思います。本来暇になる11時を過ぎても、レンタルに行列ができていた時もシーズンで何度ありました。
特に12月28日、29日、30日、1月2日、3日、各3連休は来客数が大幅に増えますので、特に忙しくなります。
休日は基本的に出勤日なので、平日楽をする分、休日は思いっきり働くという感じです。
初めの頃はスキー場について知らないことが多いので、お客さんの質問に答えられない時もあると思いますが、すぐに覚えられますし、仕事の内容自体は難しくないので、特に気にする事は無いと思います。
平日にお客さんが少ない時などは、早上がりの許可が出ることもあるので、そのような時は午後から休みとなり、スタッフ同士で滑ることができます。
スキー場レンタルスタッフの1ヵ月の給料はどのくらい
スキー場によりますが、2週間で3日休みのイメージです。シフト次第なので、もっと休みたければバイト同士で調整もできます。
1カ月でどれぐらい稼げるかということですが、24日勤務と仮定し、時給1,000円、一日8時間労働で約19万円ぐらいの給料になります。
ここから寮に入っている場合は寮費、食事代が引かれますが、それでも1シーズンで50万円以上貯める事も可能です。
スタッフが2年目のシーズンを迎えるとリピーター手当がつき時給がUPする所もありますし、お客さんが多い時は特別に大入り手当が出る所もあるので、応募の際に確認してみましょう。
どんな人が働いているのか?どんな人が向いているのか?
スキー場で働いてみたいけど雪が降っている外で働きたくない、寒いのは嫌という人は、屋内で働く部署を希望することが多く、チケット、インフォメーション、売店、レストラン、レンタルのいずれかで働くことになります。
その中でもレンタルを希望する人は、ビンディングの調整やボードなどのギアが好きな人、女子ばかりの職場を避ける人、上級者の滑りを見ながら勉強したい人などが多く、希望者が多い人気の仕事です。
男女比は半々で、女性は接客メイン、男性は裏方の仕事を担当することが多いです。
スキーやスノボ経験者は、お客さんへのアドバイスもできますし、道具のセッティングも手馴れているのでレンタルを希望する人は多いです。
未経験者の方は不安に感じるかもしれませんが、受付やウエア、ブーツの貸出を担当する事が多いので全く問題はありません。
レンタル店は学生や若い人が多い印象が強いですが、実際は20代から30代、中には40代の人も働いていました。
30代のスタッフの中には銀行を辞めて憧れだったスキー場のリゾバに来たという熱い人もいましたし、転職活動の合間に集中的に稼ぎに来た社会人、いろいろな背景、人生経験を積んだスタッフもたくさんいて刺激になります。
求人を探す際の注意点
スキー場の施設内や敷地内にあって、「スキー場が経営しているレンタル店」と、経営が別で「個人経営のレンタル店」とでは環境が大きく違ってきます。
スキー場が経営している場合は、大規模なスキー場が多い為、スタッフの募集人数も100人、200人規模となります。そのためスタッフに対してのバックアップ体制が整っています。
例えば、2カ月以上の勤務で往復の交通代が支給される、アルバイト専用の寮がある、従業員食堂があり出来立ての料理が食べられる、事前研修があるなどスタッフにとって働きやすい環境が整備されています。
その代わりピアス、髭、茶髪はダメなど、規制も厳しくなり、接客も高いレベルが求められます。
逆に個人経営のレンタル店だと、規制や厳しさはない反面、勤務環境があまり整っていない所もありますので、検討の際にはそういった点も考えて選んだ方がいいと思います。
個人的にはスキー場と経営が同じ所は、大手の会社の系列スキー場が多い為、スタッフの数も多く、他の部署との交流もあるので、出会いも多く、仕事以外にも仲間を増やしたい人には向いていると思います。
まとめ
「スキー場のレンタル店でバイト」求人内容を見るだけでは、どんな仕事なのかイメージが湧かないと思います。
実際働いてみると、仕事の内容はシンプルで、接客ができれば誰にでもできますので不安に感じる事はありません。
スキー場という特殊な環境で、シーズンを過ごすことはとてもいい経験ができると思います。特に寮に入り、住み込みで働く場合などは、お金も貯まり、協調性も身に付き、バイトが終わった後でも付き合いのある仲間ができます。
今後の人生に役立つことばかりです。就職してからリゾバに行きたいと思ってもなかなか行けません。
今行くことができる人、検討している人はぜひともチャレンジしてみて下さい。自分にはあわないなと感じたらすぐに辞めて帰ってくればいいだけです。
難しく考えないで気軽に応募してみるのもいいと思います。